人間関係

よいチームワークの秘訣②

こんにちは。tomoです。

やっと今最後の課題を提出し、大学院2年生のすべてが終了しました。アメリカの大学院のため、1年の終わりは6月となります。7月は少し休養して8月は集中講義、そして9月から3年生・ラストの学年となります。
今日は、おいしいケーキを買って最近tatsuがはまっているコーヒーをゆっくり味わい、ご褒美を楽しみました。
2年生は課題も授業もすごく多くて毎日が何かに追われているような日々で、精神的にも肉体的にも消耗しましたが、学びとともに自分自身も教育セラピーを通して深く深く内省させられ、大切なものをたくさん見つけれ体験した一年でした。あと1年がんばりたいと思います!

さてさて前回に引き続き、よいチームワークの秘訣について考えたいと思います。

前回、まず自分の感情を理解することの大切さについて触れました。
誰かとチームワークを築くためには、まずは自分とのチームワークがとても大事になります。自分の正直な気持ちを受けとめ、理解してあげることは、良い関係のために重要なスタートになります。

自分の気持ちが理解できると、そこで半分ぐらい問題が解決してしまうこともあって、次のステップが必要なくなる場合もあります。
例えば、ある人から自分のやっていることを否定されてすごく腹が立ったという場合、腹が立ったという感情に注目が行きがちかもしれません。でもよくよくその気持ちを見つめてみると、本当は腹が立つぐらいそのことに真剣で思い入れがあったのかもしれません。「こんなに頑張っていたのに否定された」という思いがあるかもしれません。このような場合、頑張っていた自分を認めてあげ、怒りの根底にあった思いを受け止めてあげると自然に気持ちが落ち着いてきたりします。

そのように解決してしまう場合もありますが、それでは解決しない場合ももちろん多くあります。特に相手との関係で何かが起こっている場合、関係の中で解決していくことは重要になります。
今日はそのためのTipsとして、自分の感じたことを「言語化する」ということを考えてみたいと思います。

これは文字通り、言葉にして伝えるということです。
私たちは、言葉にして初めて伝わるということが多くありますよね。表情や態度でも伝わる部分もありますが、言葉によって伝わる部分はとても大きいものです。

言葉はとてもパワフルなツールです。しかしその伝え方が難しいと感じることがもしれません。
特に、ネガティブな気持ちや意見を言う時は気を遣うし、難しさを感じますよね。
ナイフは料理に便利なものですが、使い方を誤ると人を傷つけ、最悪の場合は殺してしまうこともあります。
言葉も同じようなものですよね。

日本人はポジティブな気持ちもネガティブな気持ちも、表現するのが苦手だなと感じることがよくあります。
それは、「言語が意味を持つ範囲が他の言語と比べて狭く、言外となるもの(目線、身体や顔の表現、声のトーンや抑揚、間など)が意味を持つ範囲が広い」という特徴があるからかもしれません。
また他の要因としては、感情や思ったことを自由に表現してもよいと思えない文化があるからかもしれません。日本ではすでに会話が決まっており、それに合わせて話をする人が多いように思います。自由に自分の意見や気持ちを話す自由がないと私は思います。自分の意見や気持ちを表現しつつも、相手との関係が壊れないという「安心感」がないと、本当の会話はできません。その安心感が日本には非常に欠けていると思います。
私はこちらの方が影響が強いのではないかと思っています。本音の会話ができない関係は、距離を置くしか選択肢がなくなっていってしまいます。

では、自分の気持ちを相手に害を与えずに伝えるにはどうしたらいいでしょうか。
どのようにして、安心感を与え合いながらも、本音を言い合えるでしょうか。
私とtatsuは結婚して3年経ちますが、思ったことは何でも隠さずに話しますが、喧嘩はしていません。喧嘩となる前に徹底的に話し合い、議論し、解決策を一緒に見出そうとしています。
結婚生活からの経験と学びの中から得たことから、2点挙げてみたいと思います。

①まず「私(I)メッセージ」を使うということです。
これは、「私はこう思う」「私はこう感じている」などと、自分の側のメッセージを、「私は=I(アイ)は…」という風に伝えることです。これは自分中心に話を進めるというためのものではなく、一旦相手の意見をよ~く聞き理解して、一旦それを「あなたはそう思うんだね」と認める、それを伝えるところから始まります。
そしてその上で、「でも私にとってはこのことは・・のように感じてしまう」「・・・があったことは私にとっては・・・な意味を持ったから、・・・な風に感じたんだ」と自分の意見・気持ちの紹介をするということです。これは、自分の一番奥にあった感情や気持ちに気が付くと出てくるものだと思います。
そうすると、相手にとっては「あぁ、この人はこういう時にこんなふうに感じるんだなぁ」とか、あなたのことをよく知るための情報になっていきます。批判ではなくお互いをよく知るための情報になっていきます。

私とtatsuは結婚3年でほとんどすべての情報を言ってきました。結婚当初は失敗も多かったです。私はtatsuにやって欲しいことを提案型で「これやってみたら?」と伝えていたんですが、tatsuは「僕にとっては強制されているように聞こえる」と言ってくれ、私は謝りました。私の会話スタイルが相手の選択をはじめから許していない、強制的な提案だったということを指摘し教えてくれたので、tatsuにとても感謝しています。

②次に、一緒に解決の方向を向いて話し合うことです。
ここで終わりというよりも、今後どのようにしていけばより良くなるかを一緒に話し合えると、さらに素晴らしい関係になっていきます。
今後のコミュニケーションスタイルは?言葉の使い方は?時間帯は?行動は?方法は?どのようにしたらお互いに良いのだろうか?それを解決していけるのかを、じっくり話し合ってみることです。
ポイントは、一方的にどちらかが話すよりもお互い対等に話せること、また相手に合わせず自分の本音を言うことだと思います。

この2つができれば、ほとんどの関係がうまくいくのではないかと私は思います。
「よい方向に向かわせていきたい」というエネルギーを失うのは、否定的な感情を溜め込んでしまうこと、「言語化しないこと」です。爆発させずに流していくのは、相手にも、そして自分にも、とても良いことのです。

しかし、「頭でわかっていても実際できないよ」という人の気持ちは痛いほどわかります。私もこれまでそのような者だったからです。言葉にして伝えることを幼少期にタップリ経験させてもらえていない人も多いのではないでしょうか。しかし大人になっても、セラピーの中でカウンセラーとそのような体験を重ね、安心感の中で自由に発言できるようになっていくことができます。愛は自由の中にあると思います。これを読んでくださる一人一人にその自由と愛が少しでも広がっていきますように・・・と願っています。

 

tomo